更新日:2020年12月28日

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近代化産業遺産群 続33

山形県の近代化産業遺産群 近代化産業遺産群 続33 近代化産業遺産が紡ぎ出す先人達の物語

平成21年2月、経済産業省により「近代化産業遺産群 続33」が認定された。
産業遺産とはどのようなものなのか。またそれらを地域史・産業史のストーリーとして取りまとめた「近代化産業遺産群 続33」を紹介する。

産業遺産とは

産業遺産とは、産業の発展に伴う過去の人々の努力を示すもので、産業活動の結果として残されたものである。これらの遺産は建造物や機械だけではなく、産業に関わる人々の人生や、そこに生活する人々の文化などを含み、それらは個人や企業、行政機関などの歴史を表わす。
産業遺産は貴重な文化財であり、先人達の知恵や苦労を地域の誇りとして将来に継承していくべきものである。

産業遺産の始まり

産業遺産についての調査や研究、保存や再利用といった考え方は、ヨーロッパ、とりわけイギリスなどで19世紀後半から20世紀前半ころに「産業考古学」と言った研究分野として始まった。
「産業考古学」は、20世紀以降に産業技術が急速に発展し技術体系が変化していく中で、過去の産業に対する関心を深めて、研究を行う学問である。
産業考古学の研究とともに、イギリスのナショナルトラストにも見られるように、歴史的建築物を「郷土を愛し、誇りをもって護っていく」と言った考え方の中で、産業技術の成果も地域の文化であるとして産業遺産が認識されていった。

日本での取組み

日本では、産業遺産を守る世界の動きを受けて、平成2年から「近代化遺産総合調査」が文化庁にて行われた。
また、平成4年にはユネスコ「世界遺産条約」が国会批准され、世界遺産が注目を浴びて、平成19年には日本で初めて「石見銀山遺跡とその文化的景観」が産業遺産として世界遺産リストに登録された。
このような流れの中、経済産業省は平成19年に「近代化産業遺産群33」を取りまとめ、さらに平成21年に「近代化産業遺産群続33」を認定した。
「近代化産業遺産群33」・「近代化産業遺産群続33」の選定は、各地域から先人の歩みを象徴する近代化産業遺産を募集して行われた。
この中で、多様な視点から産業遺産の掘り起こしへの助言や、専門的な見地から事実関係を確認するための視察と会議を行い、540ヶ所の施設・物品が認定された。

近代化産業遺産群 続33ストーリー

「近代化産業遺産群 続33ストーリー」は、産業遺産を地域活性化に役立てることを目的として、産業史や地域史のストーリーを軸に、相互に関連する複数の遺産を取りまとめたものである。これらの取りまとめは、下記の4つの考えのもとに行われた。

個々の遺産を取り上げる際の考え方

  1. 幕末から戦前の産業遺産を対象とする。
  2. 建造物はもとより、画期的な製造品及び当該製品の製造に用いられた設備機器、これらの過程を物語る文書など、産業近代化に関係する多様な物件を対象とする。また、これらの復元物や模型も対象とする。
  3. 主として、産業の発展過程においてイノベーティブな役割を果たした産業遺産を対象とする。

遺産群としての整理・編集する際の考え方

  • 4.上記の近代化産業遺産を、地域史・産業史のストーリーを軸に整理・編集し、地域において活性化の取り組みに活用しやすい形にとりまとめる。

このような考え方で、33のストーリに整理された。(33のストーリは後記を参照。)

山形県で認定された「近代化産業遺産群」

山形県では、下記の26の産業遺産が、「近代化産業遺産群 続33ストーリー」のうちの6つのストーリーに該当するものとして認定された。
(各々のストーリには山形県外の産業遺産も含まれるが、ここでは省略する。)

ストーリー【8】

山岳・海峡を克服し全国鉄道網形成に貢献したトンネル建設等の歩みを物語る近代化産業遺産群

ストーリー【10】

全国に遍く人と物を運び産業近代化に貢献した鉄道施設の歩みを物語る近代化産業遺産群

ストーリー【11】

山間地の産業振興と生活を支えた森林鉄道の歩みを物語る近代化産業遺産群

ストーリー【13】

大量輸送を支えるため近代化・国産技術化が急がれた鉄橋・鋼橋の歩みを物語る近代化産業遺産群

ストーリー【22】

質量ともに豊富な人材を供給し我が国の産業近代化を支えた技術者教育の歩みを物語る近代化産業遺産群

ストーリー【25】

東北地方の産業振興の基礎を築いた水資源・交通・都市基盤整備の歩みを物語る近代化産業遺産群

三島通庸の道路関連遺産

山形県の擬洋風建築等

33のストーリーについて

「近代化産業遺産群 続33」では、遺産群を下記のストーリーに整理した。
山形県で認定された産業遺産が含まれる「近代化産業遺産群」のストーリーは、下記の【8】【10】【11】【13】【22】【25】の6つである。(赤文字で表示)

  1. 近代の『日本のものづくり』を根底から支えた工作機械・精密機器の歩みを物語る近代化産業遺産群
  2. 重工業から農林漁業まで幅広い産業を支えた蒸気・内燃機関発達の歩みを物語る近代化産業遺産群
  3. トラックにはじまり大衆車量産の基礎を築くに至った自動車産業の歩みを物語る近代化産業遺産群
  4. 欧米諸国を驚愕させるまでに急成長を遂げた航空機産業の歩みを物語る近代化産業遺産群
  5. 創意工夫や経営革新により発展の礎を築いた家電製造業の歩みを物語る近代化産業遺産群
  6. 先人のベンチャー・スピリットが花開き多岐に発展した化学工業の歩みを物語る近代化産業遺産群
  7. 産業用としての耐火煉瓦製造の進展と原料開発の歩みを物語る近代化産業遺産群
  8. 山岳・海峡を克服し全国鉄道網形成に貢献したトンネル建設等の歩みを物語る近代化産業遺産群
  9. 海峡をつなぎ人々や物資の往来を支え続けた鉄道連絡船の歩みを物語る近代化産業遺産群
  10. 全国に遍く人と物を運び産業近代化に貢献した鉄道施設の歩みを物語る近代化産業遺産群
  11. 山間地の産業振興と生活を支えた森林鉄道の歩みを物語る近代化産業遺産群
  12. 鉄道を軸とする多角経営により創造された『私鉄沿線生活文化圏』の発展の歩みを物語る近代化産業遺産群
  13. 大量輸送を支えるため近代化・国産技術化が急がれた鉄橋・鋼橋の歩みを物語る近代化産業遺産群
  14. 海運業隆盛の基礎となった港湾土木技術の自立・発展の歩みを物語る近代化産業遺産群
  15. 国土の安全を高め都市生活や産業発展の礎となった治水・砂防の歩みを物語る近代化産業遺産群
  16. 安全な船舶航行に貢献し我が国の海運業等を支えた燈台等建設の歩みを物語る近代化産業遺産群
  17. 情報伝達の質・量を飛躍的に拡大させ社会変革をもたらした電気通信技術の歩みを物語る近代化産業遺産群
  18. 清潔な水を大量に供給し都市の生活・産業の発展を支えた近代水道の歩みを物語る近代化産業遺産群
  19. 旧居留地を源として各地に普及した近代娯楽産業発展の歩みを物語る近代化産業遺産群
  20. 社寺参詣や温泉観光・海水浴に端を発する大衆観光旅行の歩みを物語る近代化産業遺産群
  21. 近代社会の発展とともに花開いた都市の娯楽・消費文化の歩みを物語る近代化産業遺産群
  22. 質量ともに豊富な人材を供給し我が国の産業近代化を支えた技術者教育の歩みを物語る近代化産業遺産群
  23. 北海道に適した建設材料として建造物の近代化に貢献した赤煉瓦製造業発展の歩みを物語る近代化産業遺産群
  24. 道北・道東の原野と山岳を拓いて進められた産業開発と交通網整備の歩みを物語る近代化産業遺産群
  25. 東北地方の産業振興の基礎を築いた水資源・交通・都市基盤整備の歩みを物語る近代化産業遺産群
  26. 『近代国家に相応しい首都へ』今日の東京の礎を築いた都市形成の歩みを物語る近代化産業遺産群
  27. 森林資源と伝統技術を基盤として多分野に発展した東海地方の木材加工業の歩みを物語る近代化産業遺産群
  28. 伝統食品の近代化や新たな食文化の創造に挑んだ中部・近畿の食品製造業の歩みを物語る近代化産業遺産群
  29. 『商都から近代経済都市へ』産業近代化と先進的都市計画による大阪発展の歩みを物語る近代化産業遺産群
  30. 競争と進化の末に関西経済産業のすそ野を拡大させた都市間高速電車の歩みを物語る近代化産業遺産群
  31. 地域住民の熱意と努力により進められた瀬戸内海沿岸の灌漑設備整備の歩みを物語る近代化産業遺産群
  32. 瀬戸内海沿岸の気候風土に育まれた製塩業・醸造業の近代化の歩みを物語る近代化産業遺産群
  33. 多様な製品開発と生産能力の向上による九州北部の窯業近代化と発展の歩みを物語る近代化産業遺産群

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