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更新日:2021年1月29日
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『旧山形師範学校本館』は、明治、大正、昭和の時代に数多くの教育者を育成し、現在の日本を形作る礎となった。
山形師範学校は、1878年(明治11)9月に山形市旅篭町に校舎を新築し、入学生135名で開校した。明治5年の明治新政府による学制の発布により、文部省は県立師範学校の設置を奨励したが、この方針に初代県令三島通庸が対応したものである。その後、教育制度の変更などにより下記の沿革となる。
残された建物は、1973年(昭和48)6月に国の重要文化財に指定され、修理工事を経て現在の「山形県立博物館教育資料館」となった。
旧山形師範学校本館の建物は、1980年(昭和55)山形県立博物館教育資料館として開館した。展示室には師範学校当時の教室が活用され、江戸時代から現代にかけての教育に関する資料が展示公開されている。
明治中期ルネッサンス様式の建物の文化財的な価値を感じながら、山形県の教育関連の歴史を、教科書・教材・教室の模型風景などによって理解することが出来る。
昭和初期の教育展示
2階中央の展示室
現在の建物は、1901年(明治34)に新築移転されたもので、ルネッサンス様式の木造桟瓦葺き2階建である。一階正面には車寄せがあり、軒下は装飾が多く施されている。
全体の構造は左右対称で、中央には明治11年に創建された旧校舎時計台の名残である塔屋がある。中央屋根は櫛形で、両端には切妻形の飾り破風を施し、その間には屋根窓を取り付けてある。
外壁は、下地に竪瓦型レンガを使用し、その上にモルタルを塗った耐火構造になっている。また、廊下や教室の床と天井は斜め板張りになっており、美的効果と構造上の強化も考慮してあるなど、建築技術史的な価値も高い。
山形県立博物館・教育資料館
山形県山形市緑町2丁目2-8
問合せ先:023-642-4397
教育資料館-山形県立博物館(外部サイトへリンク)
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