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更新日:2021年1月29日
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『旧東村山郡役所』は、明治新政府の郡制の発足により、織田二万石の城下町であった天童の地に創建されたもので、三層、白壁の斬新な洋風建築は人々に新時代の到来を示した。
この建物は、その後、郡農会、天童町役場、天童市役所、市立図書館など、時代に応じてその役割を務めている。
旧東村山郡役所は、1878年(明治11)に郡制が布かれたことに伴い、東村山郡の郡役所として創建されたもので、翌年10月に落成し、11月16日に開庁した。
創建当時の建物は、3階に塔屋をもつ瓦葺漆喰白壁の洋風建築で、山形県に残るものでは最も古い時期のものに属する。
この建物は、1891年(明治14)の明治天皇東北巡幸の際には昼食の行在所として使用された。
明治32年以前には2階建に改装されていたが、1972年(昭和47)山形県有形文化財に指定され、1985年(昭和60)の11月に解体復元工事が完了し、3階建の創建当時の姿が蘇った。
旧東村山郡役所は、現在は「旧東村山郡役所資料館」として使用され、1階は幕末の天童織田藩の時代から、明治、大正、昭和に至る歴史と文化を伝える展示資料館となっている。
2階は、明治天皇の東北巡幸の際に行在所としてお休みを取られた部屋で、企画展示室として年に5回から6回の企画展が開催されている。
設計や施工は共に不詳であるが、2階にはベランダがあり、彫刻やステンドグラスなども特長になっている。中央には玄関ポーチが突出し、その上のベランダには八角柱や柱頭、唐草模様の膜板などがあり、素朴であるが独特の意匠になっている。
外壁は、白亜の漆喰塗りとなっており、板張りの外壁が多く用いられていた当時の郡役所としては珍しいものである。
舞鶴山の高台に位置する旧東村山郡役所の3階塔屋からは、天童市が見渡せる。(3階塔屋は非公開)
994-0041 山形県天童市五日町2-4-8
問合せ先:023-653-0631
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