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更新日:2017年9月7日

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平成27年度知事のほのぼの訪問(第14回)(米沢市上長井雪菜生産組合)

平成27年度知事のほのぼの訪問(第14回)

開催日時等

【とき】平成28年1月21日(木曜日)9時30分~10時00分

【ところ】米沢市上長井雪菜生産組合

【団体名】米沢市上長井雪菜生産組合

【出席者】米沢市上長井雪菜生産組合佐藤組合長と組合員の皆さん8名、知事、置賜総合支庁農業振興課長ほか

訪問の概要

「米沢市上長井雪菜生産組合」では、「雪菜」、「遠山かぶ」などの栽培から「雪菜」のふすべ漬けの生産加工まで、地域の宝である伝統野菜を大切に守りながら地域農業の振興に取り組まれています。最盛期を迎えた「雪菜」の収穫の様子を見せていただき、これまでの御苦労や課題・展望などについてお話を伺いました。

訪問の様子

―雪菜の畑で雪菜の収穫の様子を見ながら―

第14回ほのぼの訪問雪菜生産組合畑にて 第14回ほのぼの訪問雪菜掘りだし

雪菜は、いったん収穫してから株を寄せて、ワラで囲います。45日くらいで、花の「とう」と言っていますが、それが伸びてきます。「とう」が成長してきて、これを雪菜として食べます。

(知事)(外側を取ると)これぐらいに小さくなっちゃうのですね。雪が降ると凍らないのですか?

(組合長)はい。雪が降ると、凍らない。雪の中では1度か2度に保たれます。

(知事)雪のおかげですね。

第14回小さい雪菜

【懇談】

(知事)雪菜といえば、雪国やまがた伝統野菜の「いの一番」に思い浮かぶ野菜だと思います。昔から貴重な伝統野菜として、私もお正月などにいただいております。今日は実際に拝見できるということで、楽しみにしてきました。
先ほど、佐藤組合長さんから現場で色々教えていただきました。本当にご苦労も多いことだろうなあ、と思いました。雪の持つ力を最大限に活かして、昔から伝え、受け継いでいただいているということに、本当に感謝を申し上げたいと思います。やまがたの名産として、米沢の名産としてこれからもよろしくお願いしたいと思います。

(組合長)この雪菜、遠山かぶは、この地に昔から伝わっている在来野菜であります。いま、農家の戸数も段々少なくなりまして、栽培農家11戸で組織を作ってやっている状況です。伝統を引継ぐために、今後も頑張らなくてはならないなと思っております。
雪菜も、県庁、置賜総合支庁の御協力と応援をいただいて、なんとか世の中に知られるようになってきたと思っております。

第14回雪菜生産組合長から概要

(知事)雪菜の種をまくのは何月ごろなんですか?

(組合長)8月の下旬から9月はじめの1週間ぐらいの間ですね。そして、普通の秋野菜と同じように露地栽培をして、11月に1回収穫をします。12~13株束ねて、次に2列か3列並べ凍らないようにワラで囲って、そうして雪を待ちます。12月になると、裏の“斜平(なでら)”という山に“斜平おろし”という風が吹き、湿った雪が“がっと”降るんです。雪室になり、中は(温度が)1度か2度に一定して凍らない。雪菜は、低温で成長する特性を持っていまして、雪の中で伸びてきます。

(知事)低温で成長するというところがすごいですね。

(組合長)生命力のある野菜だなと思っております。昔は冬に生鮮野菜なんてなかったものですから、冬の食糧源として、貴重に守ってきたんだなと思っております。


伝統の「雪菜のふすべ漬け」

(知事)生で食べてもシャキシャキおいしいし、ふすべる(湯通しする)と辛くなるんですものね。ふすべると、すぐ辛くなるんですか?それとも1日2日おくんですか?

(組合員)3日ぐらいおきます。

(知事)3日!3日もおくんですか。母と私で雪菜のふすべ漬けを何回かやったんですけど、辛くなったことなかったんですよ(笑)。1日たっても辛くならないから、失敗だなって思っていました。3日もじーっと待つんですね。出荷はどこにしていますか?

(組合長)おもに、地元ですね。

(知事)地元ですか。東京などには出していないのですか?

(組合長)東京の市場などにわずかです。そして雪の中の野菜だから“持ち”が悪くて…。

(知事)じゃ、雪菜を食べたかったらここにいらっしゃいということですね。人を呼ぶには、最高ですね、今は情報の時代ですので。

第14回ほのぼの訪問懇談 第14回ほのぼの訪問の様子
懇談の様子

(組合員)これは“冷や汁”といって昔から食べているものです。どうぞ食べてみてくだい(ください)。

(知事)お正月に食べますね。美味しいです。

(組合員)“雪菜のふすべ漬け”は、時間が経つと辛みが無くなるので、食べる直前に出します。

(知事)そうですか。唐辛子と違いますね。唐辛子はいつまでもしつこく辛いけど、雪菜はピリッと辛くて、パーっとはじける辛さですよね。わさびと似ている。日本のハーブのような。

第14回雪菜生産組合懇談全体
雪菜の伝統料理と創作料理で

(組合員)雪菜は、天候に左右されます。

(知事)今年のように、雪が少ない時って前にありましたか。

(組合員)こういうことは無かった。12月には大概雪は降っている。

(組合員)去年は、お正月前に2回も3回も屋根の雪下ろしをしました。今年は、やっと降ったというところです。

(知事)雪菜にとって今年は受難でしたね。


掘りたての雪菜

(組合員)株の中の方が柔らかいもんだから、凍ると中の方が先にダメになっちゃうんです。

(知事)雪が積もらないと凍って、もったいない、もったいない。

(組合員)株を寄せる時はそうとう大きい株で、1メーターぐらい伸ばして、(雪菜の収穫は)このとおり25センチにくらいしかならない。

(知事)みんな、知らないからね。貴重な野菜です。

(組合員)(値段が)高い、高いって言われますが、出荷するまで何べんも手を掛けて、雪が2メートルもあるところを掘って、除雪機で何べんも飛ばして…。

(知事)そうですね、このぐらい大変な野菜はないです。そこを宣伝していくといいかもしれない。雪の中で雪が育てる。雪と、人間も入っていますけれども、仕上げを雪がしてくれるというかね。でも、いい名前付けましたね。“雪菜”という名前、とてもいいなあ、美味しそうな感じがする。

(組合長)昔は“かぶのとう”といっていました。“かぶのとう”では、イメージが悪いし、それで“雪菜”という名前に変えたんです。

(知事)いい名前にしましたね、ネーミング大成功ですよね。あとは、これはこんなに手がかかって貴重なものなんだ、というのをもっと出していくと…。

(組合員一同)(ははは。)

(知事)最高の一流の料亭に納めるとか、付加価値をつけて。

(組合員)何年か前に、東京あたりの料亭に行ったが、(出荷)期間が短い、12月から3月までの3か月だけでは使えない、年間通してずっとないとだめだといわれて、なかなか受け止めてもらえなかった。

(知事)今度は違うと思いますよ。旬っていうのが大事だから。1年中、同じ野菜じゃつまらないですよね。旬が大事なので。じゃ、山形にお客さん呼んで食べてもらうしかないですね。

記念撮影
上長井雪菜生産組合の皆さんと

(知事)これからも雪の中で大変な作業いっぱいあると思いますけれども、ぜひ、雪菜は山形の、米沢の宝ですから、この伝承をずっと続けていっていただきたいと思います。県としましても、できる限りPRしたり、観光客などお客さんをたくさん連れてくるように頑張って取り組んでまいりますので、皆さんもどうぞこれからもよろしくお願いします。

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