山形県の大気・水環境等の状況
令和5年度山形県の大気・水環境等の状況(概要)
山形県では、大気汚染防止法、水質汚濁防止法等に基づき、大気環境、水環境、環境中のダイオキシン類の常時監視を行い、1年間の測定結果を取りまとめて公表しています。
令和5年度の常時監視の結果は、一部の項目で環境基準を達成できませんでしたが、人の健康や生活環境に影響が生ずるレベルではなく、概ね良好な状況でした。
1 大気環境の状況
(1)大気環境測定結果
PM2.5(微小粒子状物質)などの大気汚染物質については、一般環境大気測定局10局、自動車排出ガス測定局1局で測定を行い、ベンゼン、ジクロロメタンなどの有害大気汚染物質については、山形市、酒田市及び大江町の3地点で測定を行った。
ア 大気汚染物質
- 二酸化硫黄、二酸化窒素、一酸化炭素、浮遊粒子状物質、PM2.5については、測定している全ての測定局で環境基準を達成した。
- 光化学オキシダントは、測定している9測定局全てで環境基準を達成できなかったものの、大気汚染防止法で定める屋外活動の自粛を促す注意報発令基準値を下回った。
イ 有害大気汚染物質
- 環境基準が設定されているベンゼン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタンの4物質について、全ての地点で環境基準を達成した。
- ニッケルやひ素など環境基準が設定されていない有害大気汚染物質については、全ての測定地点で指針値を下回った。指針値のない項目については全国平均値以下の水準であった。
(2)酸性雨測定結果(村山市で測定)
全降水(雨、雪等)のpHを村山市で測定しており、年間の平均値は5.25で、酸性雨(pH5.6以下)であるが、全国の平均値(令和4年度)5.05より酸性度は弱い。
(3)航空機騒音の状況(山形空港航空機騒音測定結果)
山形空港周辺地域の4地点における航空機騒音の測定結果は、46~47デシベルであり各監視地点で環境基準(62dB)を達成した
2 水環境の状況
(1)公共用水域水質測定結果
河川61水域、湖沼9水域及び海域7水域(計77水域)の98地点において、生活環境の保全に関する項目(生活環境項目)及び人の健康の保護に関する項目(健康項目)等を測定した。
ア 生活環境項目
- 環境基準の類型を指定している56水域で測定を行い、全水域で環境基準を達成した。(水生生物保全項目については、類型を指定している11水域全てで、環境基準を達成した。)
イ 健康項目(カドミウム、シアン等有害物質26項目)
- 54地点で測定を行い、52地点で環境基準を達成した。
ウ その他
- 農薬4項目について10地点、トリハロメタン生成能について11地点で測定を行い、全ての地点で指針値等を下回った。
(2)地下水水質測定結果
ア 概況調査(地域の全体的な地下水の水質状況を把握するための調査)
- 山形市、村山地区及び置賜地区の38地点において調査を実施した結果、川西町時田地区、飯豊町手ノ子地区、飯豊町萩生地区で砒(ひ)素が3地点で環境基準を超過した。
イ 汚染井戸周辺地区調査(概況調査等により新たに判明した地下水汚染について、汚染範囲を確認するための調査)
- 概況調査により汚染が判明した3地区及び環境基準は超えなかったものの数値が高かった高畠町夏茂地区において砒素に係る調査を実施したところ、環境基準値の超過が確認された。
ウ 継続監視調査(地下水汚染が確認された地域について、継続的に監視を行うための調査)
- 山形市等19市町村の32地点で実施したところ、砒素が7地点、ふっ素が3地点、ほう素が1地点、有機塩素化合物が3地点、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素が4地点で環境基準値を超過した。
エ 地下水汚染対策調査(事業者が地下水汚染対策を行っている地区の水質の調査)
- 4地区30地点で調査した結果、1地区2地点で環境基準値を超過しており、測定結果はほぼ横ばいで推移している。
3 ダイオキシン類の状況
(1)環境中のダイオキシン類測定結果
- 一般環境や焼却炉等の発生源周辺におけるダイオキシン類の状況を把握するため、大気、公共用水域(水質、底質)、地下水及び土壌について13市町の40地点で測定を行った結果、全ての地点で環境基準を達成した。
(2)廃棄物焼却炉等の設置者による排ガス等に含まれるダイオキシン類の測定結果
- 報告義務のある延べ76施設から報告があり、排出基準の超過は無かった。
令和5年度分公表資料
過去の公表資料