更新日:2023年10月4日
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日本は2015年に麻しんの排除状態にあることが認定されました。しかし、その後も海外渡航者や海外からの旅行者等を契機とした患者の発生が報告されており、2017年には本県を中心とした麻しんの流行が見られました。
麻しんの予防接種歴を確認し、2回接種していない場合や接種歴が不明の場合は、予防接種を検討しましょう。
患者さんが咳やくしゃみをした時に飛び散ったウイルスを吸い込むことで感染します。換気が不十分な空間では、空気中にただようウイルスを吸入することで感染(空気感染)します。ただし、空気中ではウイルスは増殖できず、2時間ほどで感染力を失います。
免疫を持たない人が感染した場合、ほぼ100%の確率で発病します。麻しんウイルスは感染力が強く、麻しんの免疫のない集団に1人の発症者がいたとすると、12~14人の人が感染するとされています(インフルエンザでは1~2人)。
麻しんに感染してから10~12日目に発病することが多いです。ただし、予防接種歴があると、潜伏期間が長くなる場合があります(約3週間)。
初期症状は、発熱(38℃前後)と咳・鼻水・目の充血・目やになどです。このような症状が3~4日続いた後、いったん熱が下がり、再び発熱すると同時に全身に発疹が出ます。さらに4~5日高熱が続き、肺炎や脳炎を併発すると重症化する場合があります。
症状が出る1日前から解熱後3日間は、人へ感染させる力があります。特に咳のある時に最も感染力が強くなります。
予防接種が有効です。過去に2回の予防接種を受けているかどうか、母子健康手帳などで確認しましょう。接種歴が1回以下の方は、免疫が不十分の可能性があるので、追加接種を検討しましょう(定期予防接種以外は、自己負担となります)。
昭和45年以前に生まれた方は、ほとんどの方が幼少期に麻しんにかかっています。一度かかったことのある方は、一生免疫が持続すると言われています。
定期予防接種対象者・・・市町村が予防接種を実施しており、無料で受けられます。
麻しんを疑う症状が現れた場合、外出を控え、最寄りの保健所へご相談ください。
必要に応じて、保健所が医療機関へ誘導させていただく場合があります。
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