更新日:2021年2月10日

ここから本文です。

山形ものがたり YAMAGATA'S STORY

山形ものがたり YAMAGATA'S STORY

いいもの山形の産業編

総称山形牛

Yamagata beef

山形牛を食べてみれば、文明開化の味がする。
美味しい水と優れた肥育技術が育む絶品霜降りの旨さ。

総称山形牛

「和牛」。今や「Wagyu」として世界に知られ、長い間牛肉に親しんできた外国人をも虜にしています。この名で呼ばれるのは、黒毛和種、褐毛和種、無角和種、日本短角種の4品種です。

「総称山形牛」とは、「山形県内で最も長く肥育・育成された未経産の雌牛および去勢の黒毛和種」で「公益社団法人日本食肉格付協会が定める肉質3等級以上のもの」という基準を満たした牛肉だけが認定され、産地証明書が発行されます。

山形の肉牛の歴史は、文明開化が進んだ明治時代初期、米沢市から始まります。当時、上杉米沢藩の藩校だった「興譲館」で、英語教師として教鞭をとっていたイギリス人、チャールズ・ヘンリー・ダラス氏は、米沢で食べた牛肉のあまりのおいしさに驚嘆。任期を終えて米沢を離れる際に、なんと牛1頭まるごと持ち帰ってしまいました。
そして、外国人の居留が多かった横浜に戻ったダラス氏が、この牛肉を振る舞ったところ、大評判に。これをきっかけに「米沢牛」は一躍有名になったと言われています。


チャールズ・ヘンリー・ダラスの石碑

 

その後、県内全域で牛の肥育が普及し、飯豊牛・西川牛・天童牛・東根牛・尾花沢牛などの数多くの銘柄牛が生まれ、昭和37年に「総称山形牛」として品質規格の統一が図られました。現在では全国的にその名が知られ、日本を代表する高品質な肉牛の産地となっています。

総称山形牛の美味しさは、豊かな自然環境と大きく関係しています。第一に気候です。山形の気候は四季がはっきりとしており、昼夜の寒暖差が大きくなっています。そのような環境の中でじっくりゆっくりと育てることで、肉質がきめ細かく、上品で美しいサシ(霜降り)が入ります。
次に水です。牛は1日に数十リットルもの大量の水を飲むことから、水質と肉質はとても密接に関わっていると言われています。県土面積の多くを占める山や森林が、清らかな水をもたらし、健やかな牛の成長を支えます。


米沢牛の鉄板焼き

 

最後が人です。山形の生産者は、日々、牛の状態に細かく目を配り、飼料の配合やビタミンコントロールなど緻密で丁寧な飼養管理を行っています。また、牛肉の品評会である共励会・共進会や研修会を通して、一人一人が飼養管理技術の向上に取り組むとともに、互いに切磋琢磨してよりおいしい牛肉を消費者に届けたいという思いで頑張っています。

気候風土、豊かな自然、水、生産者の方々の努力。これらが一つになって、深い味わいとまろやかな脂質、山形が世界に誇る魅力いっぱいの「総称山形牛」を生み出しています。


放牧場の和牛

 

ひとくちメモ

米沢牛を生んだ米沢の旅の玄関

東北中央自動車道に面した「道の駅米沢」は、山形県の南の玄関口として、2018年にオープンしました。置賜地方を中心とする総合観光案内所があり、山形県内の旅の相談に観光コンシェルジュが応えてくれます。館内には米沢牛レストランをはじめ、農産物・特産品がどっさりぎっしりのお土産コーナーも充実しています。

お問い合わせ
道の駅米沢
〒992-0117 山形県米沢市川井1039-1 電話番号:0238-40-8400(受付時間9時から18時)

参考サイト

山形ものがたり

  • いいもの山形の産業編

  • いいれきし山形の歴史文化編

  • いいながめ山形の自然編

  • いいじかん山形の祭り編