更新日:2020年9月28日

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山形ものがたり YAMAGATA'S STORY

山形ものがたり YAMAGATA'S STORY

いいもの山形の産業編

つや姫・雪若丸

Tsuyahime and Yukiwakamaru

品質と食味への追求は、類を見ない2つの輝き、
山形オリジナルブランド米「つや姫」「雪若丸」。

つや姫

山形県農業総合研究センター水田農業研究所。間近に山岳信仰の聖地、出羽三山の1つ羽黒山を望み、お米の新品種開発をはじめ栽培技術や病害虫対策などに取り組む、米どころ山形の中枢です。
開所以来、育成された系統数は130以上、生産販売されて世に出る、いわゆる奨励品種は22品種におよびます。
品種開発は、美味しさと栽培のしやすさ、病害虫への強さ、収穫時期の大きく4点を主眼に行われます。しかも、担い手の減少、熾烈な産地間競争、気候変動、消費者の嗜好の変化など、米づくりを取り巻く環境が激動していくなかで、 10年後を想定した品種設計を行わなければなりません。
そうした中で、多くの熱烈なファンを持つ山形県のトップブランド米「つや姫」、その弟君としてこれまでにない新食感の「雪若丸」もこの地で産声を上げました。

「つや姫(山形97号)」の育成が始まったのは、平成10年のことです。年間一人当たりの米の消費量は、その年、ピーク時の昭和37年に比べ、およそ半分の65.2kgまで減少。私たちの食事スタイルは大きく変化しました。
また、平成3年に誕生し、(一財)日本穀物検定協会の食味ランキングで22年連続特Aを獲得していた「はえぬき」を上回る極良食味品種の開発が求められていました。米の主産地としての威信をかけた米どころ山形の一大プロジェクトでした。


稲の花

 

育成した苗を1本ずつ手植えし、10万個体の中から選抜を繰り返し「つや姫」が誕生しました。本格デビューは平成22年、開発への着手から10年以上の歳月が費やされました。

際立つ「粒の大きさ」、「白さ」、「香り」、「粘り」…すべてにおいて市場等の高評価を得て、食味ランキングでも最上級の特A評価をデビュー以来連続して獲得。冷めても、炊き立てのもっちりした食感、風味が落ちないことも大きな特長のひとつになっています。

「つや姫」の白さにこんなエピソードがあります。水田農業研究所では、所員全員による食味官能試験に早くから取り組んでいました。1シーズンに試食する品種・系統数は400、試験時には10台の炊飯器が並ぶといいます。炊飯・試食を繰り返すうちに、食味の指標のひとつ「外観」だけでは特性を表現し切れないことに気が付きます。そして山形独自の指標、これまでなかった「白さ」と「炊飯光沢」が追加されます。それだけ、「つや姫」の白さとつやは際立っていたのです。現在では、山形で生まれたこの指標が他県でも取り入れられるようになっています。

デビューして10年が経った現在、「つや姫」はトップブランド米としての評価が全国に浸透し、本県以外でも全国9県で作付けされています。


つや姫

 

一方の「雪若丸(山形112号)」は、平成15年に交配、育成が始められ、本格デビューは平成30年。全国各地から地域ブランド米が相次いで登場するなか、「つや姫」に続く県オリジナルの新品種として期待を一身に集めています。
特長は、雪のように輝く白い粒。ひと粒ひと粒の食べ応えは、まさに“新食感”。あっさりと上品な味わいはどんなおかずも引き立て、食味ランキングでもデビュー以来特A評価を連続して獲得しています。

良い米をみんなで作ろう。
水田農業研究所は、創設100年。山形の、東北の、そして日本の米づくり文化を守り、新しい挑戦にかける情熱と心意気が強く感じられます。


鳥海山と田園風景

 

ひとくちメモ

山形の米づくりの歴史を伝える「山居倉庫」

水田農業研究所が開設される27年前、明治26年に建てられた巨大な米穀倉庫。12棟の木造の建物のそばには、日射を避けるためのケヤキ並木が爽やかな緑陰を落としています。今も現役として使われ、一部は「庄内米歴史資料館」や物産館、食事処として、賑わいの絶えない観光名所となっています。

お問い合わせ
(一社)酒田観光物産協会
〒998-0838 山形県酒田市山居町1-1-20 電話番号:0234-24-2233

参考サイト

山形ものがたり

  • いいもの山形の産業編

  • いいれきし山形の歴史文化編

  • いいながめ山形の自然編

  • いいじかん山形の祭り編